参政党とWCHの本質

 参政党は隠れ左翼?参政党が改憲誘導では無い理由とWCHの本質。「参政党は改憲誘導た!」皆がそう口を揃える中、最初からそれを否定してきたのは私だけだろう。そしてまさにその通りの展開になっている。参政党が眼下の改憲の助けになる動きをした事はほぼ無い。それどころか本来なら改憲を支持する保守層を緊急事態条項反対に誘導する事で実質的には強力な改憲阻止勢力になっている。

 では何故、参政党は改憲誘導では無いと言い切れるのか?参政党といえば統一教会との繋がりが噂されるが「統一教会=右翼改憲派」の認識が「参政党=改憲派」論に繋がっているのだろう。しかし統一教会はそもそも右翼左翼以前に韓国の新興宗教であり、その出自において本来は日本の右翼とは関係が無い。

 ではなぜ統一教会が右翼になったのか?それは東西冷戦が始まって韓国が北朝鮮に対峙する反共の最前線となった結果、ロックフェラーが文鮮明と会談して統一教会右翼団体国際勝共連合)を組織する事が決定されたからだ。その統一教会国際勝共連合が日本に持ち込まれ、岸信介笹川良一等と繋がり、結果的に統一教会自民党と連動する反共右翼としての政治活動を日本で展開していく事になった。初期に於いては岸信介が推進した日米安保改正に対する(左翼による)反対デモのカウンター勢力として統一教会系の右翼が利用されたと言う。そして、この統一教会右翼はその資金力で日本の右翼界を乗っ取ったのだが、それはまさに反ワク政治活動を参政党が乗っ取ったのと同じような流れだったのだろう。

 とはいえ、本質的には彼ら(統一教会系右翼)は与えられた右翼の役割をこなしているだけのエセ右翼である。ゆえに飼い主が右翼をやめろと言えばやめるだろう。実際、その後に東西冷戦が終わり、統一教会が反共右翼を演じる必要性は大きく低下した。さらに1980年代に文鮮明アメリカニューヨークに事務所を開設して進出した際に脱税で逮捕され、その腹いせか、文鮮明北朝鮮に接近するようになり、ついに1990年代に北朝鮮を電撃訪問し、金日成との伝説的な会談を果たし、結果的に中国共産党との距離も近づいた。そして、東西冷戦が終結したのもこの時期である。勿論、初期からの流れで今でも改憲を推進している統一教会勢力は存在するが、それが全てでは無い。統一教会はすでに反共右翼の役割を演じる必要を失い、それゆえ用済みになった彼等は安倍暗殺の後にトカゲの尻尾切りでスケープゴートにされたのだろう。

 さて、反共右翼の役割を失った統一教会はもはや日本にとっては「韓国の宗教団体」としての意味合いの方が大きい。その意味ではむしろ中共北朝鮮代理人として振る舞う左派野党の方に立ち位置が近いと言っても過言では無い。つまり東西冷戦構造が崩壊した結果、統一教会はすでに日本に於いては右翼と言うよりも、反日アジア勢力という意味あいの方が強くなっており、実際、統一教会では驚くような反日的な教義を信者に吹き込んでいる。このような統一教会とのつながりが指摘されている参政党は保守を名乗ってはいるが日本の防衛力を高めるための改憲には与しなくて当然では無いか。そしてWCHにおいては中共のプロパガンディストとしか言いようが無い原口一博とも行動を共にできるのだろう。

 実際、WCH議員連盟の共同代表は中共シンパの原口と、統一教会自民党議員の平沢勝栄である。このように本来であれば相容れないと思われがちな中共統一教会が野合しているのがWCHであり、それゆえに座視できない。そしてそれはつまり反日的周辺アジア勢力が結集している事を意味する。統一教会分派のサンクチュアリに関与する我那覇真子や参政党の神谷宗幣、その他、参政党関係者がWCHに群がっているのも辻褄が合うだろう。

 参政党が本物の保守であれば、まず真っ先に原口の言論をこそ非難するはずだが、あろうことか野合しているではないか。そして、そう言う勢力に反ワクチン運動は乗っ取られたのであり、だから私は参政党も含めて日本の反ワクは「反日護憲左翼に乗っ取られた」と言っている。そしてその勢力こそが数多の日本の市民運動を乗っ取って来た勢力でもあるのだ。つまり反ワク運動も従来の市民運動と同じ過ちを繰り返していると言う事。政治リテラシーの低い反ワク陰謀論者を誘導することなど、彼等にとっては赤子の手を捻るくらい簡単な事だったのだろう。