民権党新聞 2024年8月14日

反グローバリズムを掲げ、トランプとプーチンを支持する反ワクチン集団の本質は護憲左翼

ここ半年ほどパンデミック条約反対を掲げる反ワクチンデモが盛り上がりを見せているが、中心になっているのはWCHや参政党、新党くにもり等の親ロシア反グローバリズムを掲げる連中である。前々から指摘して来たように反グローバリズム運動は西側諸国だけで発生しており、一様にEUの脱退やNATOの解体など西側を中心とした国際的な枠組みからの脱退を主張しているのだが、それはつまり西側を分断させ弱体化してくれるので、ロシアや中国などの東側諸国からすれば都合が良い。だから特にロシアは西側諸国の反グローバリズム勢力を積極的に支援しており、その最たる例がトランプ元大統領である。たまにトランプのロシアゲート疑惑がでっち上げだとか言う人がいるが、個々の容疑についてはともかく、ロシアが2016年のアメリカ大統領選挙で情報面からトランプを支援していた事は明確な事実であり、完全否定する人は無知か工作員のどちらかだと思って良いだろう。トランプがウクライナ支援に反対したり、日韓との協力に消極的であったり、NATOに非協力的であったり、WHOから脱退した事までも含めて、西側を分断し、ロシアを利する事になると言う文脈で捉えれば理解しやすい。それがトランプという政治家と一つの側面である。

ちなみにロシアはヨーロッパでも反グローバリズム勢力を支援しており、そうした勢力は一般に右派ポピュリスト勢力と呼ばれており、移民やLGBT推進、ワクチン接種やウクライナ支援に反対する傾向が強い。つまり日本でいうところの「反ワク陰謀論者」と全く同じ種類の人たちであるという事だ。

この「右派ポピュリズム」を日本でやろうとしているのが参政党であり、市民運動の立場から補完勢力となっているのがWCHであるというわけだ。ヨーロッパでは移民政策に対する反発などから始まった右派ポピュリズム運動だが、島国である日本には長らくそうした問題は無かったので右派ポピュリズム勢力は育ちにくかった。それがワクチン薬害問題を契機に台頭して来たというわけだ。こうした流れで考えると参政党や WCHが日の丸を多用したり、ロシアを支持する理由がよくわかるはずだ。

この事の何が問題なのか?世界的に考えると西側陣営の弱体化は相対的に東側陣営の軍事的プレゼンスを高め、戦争への敷居が低い権威主義的な東側諸国が軍事的に活性化する事で、世界が不安定化する事につながる。実際、その現れの一つがロシアによるウクライナ侵攻であると捉える事もできるし、台湾有事が現実味を帯びて来ているのも同じ事だ。反グローバリズム運動は西側を弱体化させ世界を不安定化し、第三次世界大戦さえ誘発しかねないという事である。そしてそうした運動にワクチン問題が利用されている。しかし日本にとってより危険な事は日本はロシア中国北朝鮮に包囲されており、国内にその傀儡勢力が右にも左にも多く、そして彼らは連携しているという事だ。そして彼ら中国ロシア北朝鮮勢力が戦後の長きにわたって日本で展開して来た運動は常に「改憲の阻止」と「反米感情の惹起」という二点に集約されており、それは今の参政党やWCHの言論を見ても良くわかるだろう。参政党は右翼の改憲派のように思われているが、創憲という無理難題を掲げる事で本来改憲派である層を取り込んで実質的には護憲派として機能させているという点で本質的には左翼に近い。

ところで最近、面白い現象があった。前述のようにWCHや参政党は日の丸を多用する等して保守的な空気を出しているので、反ワク陰謀論界隈に多い護憲派から「隠れ改憲派」として敬遠されて来たのだが、WCHが明確に護憲を打ち出し、その護憲アピールに反ワク系の護憲派達が食いついているのだ。前々からずっと言ってきた通り、参政党やWCHなどの反ワク陰謀論デモ集団は保守を装っているが実態はロシア、北朝鮮、中国の傀儡やシンバの集合体ですあり、故にその本質は護憲左翼である。つまりワクチン薬害問題を利用してそれら周辺敵対国による従来的な反日運動=日本弱体化運動(護憲運動)を展開していると言うわけだか、このように護憲色を強く打ち出すと(護憲左翼が多い)陰謀論勢力の大同団結は可能になるが、保守を装って自民票を割り、より中露北に親和的な左派野党への政権交代を促すという、より大きな目的には支障が出る。したがって彼等は「保守アピール」と「護憲アピール」を繰り返しながら、そのバランスを取るスタイルを継続していく事だろう。いずれにしてもこの連中が勢力を拡大すれば中露北を利する結果につながり、より日本の中国属国化という最大の危機が加速するという点で深刻な問題である。